ひらしんの妄想

27歳の僕が経験したこと、思ったこと、なんでも書きます。サッカー観戦・ゴルフ・読書が趣味です。深みがあってカッコいい人間になりたい。

平成の歌姫、安室ちゃんについて書きます[平成を振り返る]

今週のお題「平成を振り返る」

 

安室奈美恵引退の衝撃】

2017年9月20日、その日僕は連日の残業を終え、帰りの京浜東北線の座席に座りスマホを手にしていた。


いつも通りなんとなくTwitterを開き、友人たちのツイートをただぼんやり眺めながら画面をスクロールしていた。


なんの刺激もない仕事帰りの電車の中、フォローしていた某ニュースアカウントの記事が僕に衝撃を与えた。いや、もしかしたら自分以外にも同じく衝撃を受けていた人が同じ電車内にいたかもしれない。


僕に衝撃を与えたのは「安室奈美恵 引退」の文字だった。

それまでただぼんやり画面をスクロールしていた為自分の意思に反してスマホの画面が先に進みそうになったが慌てて画面をニュース記事に戻す。


画面をタップし該当の記事を読んだが、僕はその文章の意味を理解するのに時間がかかった。いや、正確には理解はしていたが受け入れられなかった。


それまで一定のリズムを刻みながら僕の耳に届いていた電車の音もその時だけは無音になったように感じた。時が止まる感覚というのはこのことを言うのだろう。

 

 

【『BEST FICTION』との出会い】

2008年某日、中学生だった僕は自宅の居間で何気なくテレビを見ていた。

いつもならテレビのCMを気にかけることはないがその日だけは違った。


安室奈美恵のCMが流れたのである。『NEW LOOK』という曲らしい。


それ以降そのCMが流れる度、僕はテレビに釘付けになった。


後刻、『NEW LOOK』などを含めたベストアルバム『BEST FICTION』が発売されることが公表され、僕はそのCDを購入することにした。

 


発売日当日、僕は家の近くのCDショップに駆け込み、生まれて初めてCDを買った。家までの帰り道、心臓の音が耳に届くぐらい胸が高鳴っていたのを今でも覚えている。こんなにドキドキしたのは初めてだったかもしれない。


家に着いた僕はさっそく封を切り、自分のiPodに『BEST FICTION』の曲を取り込んだ。真っ先に聞いたのはCMを見て好きになった『NEW LOOK』だった。

その日は寝るまでずっと音楽に浸っていた。

 

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どっぷりハマった僕はそれから何年もの間、ひたすら安室奈美恵の音楽を聴いていた。


ただ、自分の周りに安室奈美恵ファンがおらず、ライブにだけは行ったことがなかった。

一人でライブに行く勇気はなかった。


だが、社会人になり一人でも良いから一度くらいライブに行ってみたいと思うようになっていた。あの記事を読んだのはそう思った矢先だった。


2017年9月20日、電車内でニュース記事を読んだ僕は、帰宅後その日のうちに安室奈美恵ファンクラブ『fan space』へ入会し、その翌日、最後のベストアルバムである『Finally』を注文した。


そして僕は幸運にも5月3日と6日の2回、ライブに参戦できることが決まった。

 

 

【ライブ『Finally』】

2018年5月3日、僕はライブTシャツで身を包み、東京ドームへ向かっていた。東京ドームに着いた僕はファンの多さと年齢層の幅の広さに驚いた。所謂アムラーと呼ばれていた方々や最近の若い子など男女問わず色んなタイプのファンが安室奈美恵の最後の勇姿を目に焼き付けようと集っていた。

 

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僕の席はステージから近いとは言えなかったが、初めて生で見るということで始まる前から興奮していた。元々引退が決まっている状態でライブを観るという経験はそうあるものではない。僕は初めてCMを見た時のことや辛いことがあった時に安室奈美恵の曲に励まされていたことを思い出していた。


そして、ステージが暗くなりカウントダウンが始まる。「10」…「9」…「8」…「7」…会場が一気に盛り上がる。「3」…「2」…「1」…ステージ端から聖火ランナーを模した白地に赤と青色の格好をした演者二人が現れ、メインステージの中央へ駆け寄る。そこからドーム中央へ向かい花道を並走し、センターステージへたどり着く。手に持っていた聖火を導線に近づけ引火、その導線を火が伝いドーム上部の聖火台に着火という演出の後、あの『HERO』のイントロが始まる。

この時点でドームはファンの熱気で溢れかえっていた。

いつもより長めのイントロの後、安室奈美恵の「I'll be your hero」の歌声。

僕はもうこの第一声で涙していた。

 


この後も言葉では表現しきれないほどの素晴らしいパフォーマンスが続くがそれはぜひライブBlu-ray/DVDで楽しんでいただきたい。

 

 

僕は15歳の時に安室奈美恵の音楽に出会い、25歳で最後の引退ライブを目にした。この10年間、楽しい時も辛い時も常に安室奈美恵の音楽が僕の側にあった。朝通学する時は『Baby don't cry』と『NEW LOOK』がルーティンであったし、辛いことがあった時の夜は『Wishing On The Same Star』や『ALL FOR YOU』をよく聴いていた。

そして今ではアルバム『Finally』をお守りに日常を突き進んでいる。もう生では聴けないと思うと胸が苦しくなる時もある。ただ安室奈美恵が最後のライブで言っていたように、これからの人生もっともっと素晴らしい音楽に出会っていきたいと思う。改めて25年間本当にありがとうと伝えたい。

 

 

shin

 

 

 

BEST FICTION

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